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降圧薬と併用すると危険なもの

高血圧の際に血圧を下げる作用がある薬が降圧薬です。
降圧薬にはいろいろな種類があります。
多くの場合はARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)と呼ばれている種類、ACE(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)と呼ばれている種類、カルシウム拮抗薬、利尿薬、β遮断薬の4種類の中から選ばれます。
中でも使用頻度が多いのはARBやACE、カルシウム拮抗薬です。

ARBはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と併用すると、作用が減弱します。
NSAIDsは医療機関で貰ったもの以外に、ドラッグストアで購入した鎮痛剤でも該当するものがあります。
ロキソニンが一例です。
また、ARBとACEは、血カリウム保持薬やサプリメントでカリウムを摂ると高カリウム血症を引き起こすリスクがあります。

カルシウム拮抗薬のアムロジピン(商品名はアムロジン、ノルバスクなどがあります)は、抗生物質のエリスロマイシンや抗菌薬のイトラコナゾールと併用すると血中濃度が上がり、作用が増強します。
逆に同じ抗生物質でもリファンピシリンと併用すると作用が減弱します。

利尿薬はβ遮断薬と併用すると、血糖値が上がったり血液中のコレステロール値が上昇したりします。
禁忌ではありませんが、この組み合わせは推奨はされていません。

また、ACEやARBと同様に血液中のカリウムが上がる可能性のある薬剤やカリウムのサプリメントは、高カリウム血症のリスクを上げます。
免疫抑制剤のタクロリウムスとの併用も、高カリウム血症を引き起こしやすくなります。
β遮断薬は、糖尿病で血糖値を下げる薬を飲んでいる人は要注意です。
血糖値が下がり過ぎることがあります。

また、ヒスタミンH2受容体拮抗薬であるシメチジンと併用すると作用が増強します。
抗生物質のリファンピシリンと併用すると、作用が減弱します。
ヒスタミンH2受容体拮抗薬は胃炎や胃潰瘍を治療するファモチジン(商品名はガスター)やシメチジンの成分です。
ヒスタミンH2受容体拮抗薬を含む薬は、街のドラッグストアでも購入できる薬にも入っているので、自己判断で購入した薬にも注意が必要です。

このように、高血圧の治療に使われている降圧薬には、併用が禁忌となっている薬や併用すると作用が増強したり減弱する薬があります。
降圧薬を服用中に、降圧薬を処方して貰った医師以外の医療機関を受診する時は、必ずお薬手帳を持参するなどして服用中の薬剤名が担当医に判るようにしてください。

降圧薬服用中に気を付けたい食べ物・飲み物

カルシウム拮抗薬を服用している時は、薬以外にも気をつけたいものがあります。
それはグレープフルーツです。
グレープフルーツに含まれているフラノマリンという成分が薬を代謝する酵素の働きを弱めてしまうため、降圧薬の作用が強まることが判っています。
カルシウム拮抗薬の中でも特に、カルブロックやアテレック、コニール、アダラートなどが相互作用が強く、ノルバスクやアムロジンはそれほど強くないと考えれています。
また、グレープフルーツだけではなく他の柑橘類も注意が必要です。
スイーティーや夏みかん、ポンカン、いよかん、はっさく、金柑などの柑橘類もフラノマリンを含んでいるので注意が必要だと考えられています。
バレンシアオレンジや温州ミカン、カボス、マンダリンオレンジ、レモンなどの柑橘類はフラノマリンヲ含んでいないので相互作用の影響はないと考えられています。
これらの柑橘類の果実を食べるのが良くないだけではなく、グレープフルーツジュースにも注意が必要だと言われています。
では、全く食べたり飲んだりできないのでしょうか。
多くの医師は、服薬前後にこれらを飲んだり食べたり、または水ではなくグレープフルーツジュースで服薬するのは止めて欲しいけど、しばらく時間を空けて少量食べる程度ならOK、という見解です。

また、グレープフルーツ以外の柑橘類の影響はそれほど気にしなくても良いだろうと考えている医師が大半です。
ゼリーの中に少し入っているグレープフルーツを食べてしまったという程度なら、それほど心配する必要はないでしょう。
毎日食べる、大量に食べる、降圧薬を服薬する前後に食べる、グレープフルーツジュースで服薬するなどと言ったことは絶対にやめてください。